ずっと上昇傾向が強かった都心住宅地の地価ですが、最近はやや上げ止まり傾向も一部に見られるようです。

アベノミクス開始とともに、東京では2020年オリンピックが決まったこともあって、回復の遅れる地方を置き去りに、都内・都下の地価は一直線に上昇してきました。
特に都心では、北の青山、赤坂から麻布、広尾を経て、南の白金・高輪、代官山・松濤に至るエリアは、民主党政権時代はボリュームゾーンでだいたい平米単価100万円~150万円、ちょっと場所のいいところで200万円というところだったのが、この5年で、200~300万円、場所によっては400万円というところまで上がってきてるので、ほぼ倍ですよね。高度成長期のようにインフレがあった時期でも、地価は10年でほぼ倍になるのが標準と言われていたので、この地価上昇のスピードはけっこう早いと言えるでしょう。
最近では、このエリアの外側に接している、中目黒や上原でもこれに近い価格まで迫っていて、さらに自由が丘から下北沢あたりもかなり上昇してきていました。

ところが、去年の前半はさらにその勢いに加速がついたように見えたものの、ここ半年くらいその上昇スピードが目に見えて落ちてきて、価格的には横ばいになっています。
原因としては、上がりすぎと需要一巡による実需の減退、中国人を中心とする外国資金流入の減少、そしてアパートブームの終焉などが挙げられるかと思います。

実需については、住宅地の場合そんなにドカドカしょっちゅう住み替えは発生しないので、逆にここ数年のように金融資産の含み益が不動産に転換されることが集中したほうが珍しいのかもしれません。
外国資金はやはり中国がお金の持ち出し規制に乗り出したのが大きいように思います。当初は影響は大したことないという意見もあったようですが、抜け穴を抜けられるような人はそう多くないんでしょう。
そしてアパートブームですが、相続税対策で大変な盛り上がりだったのが、そろそろトラブル事例もいろいろ報じられるようになって熱が冷めてきたのと、いわゆるサラリーマン大家さんを中心とするレバレッジを効かせすぎた案件への融資の監視が強まっていることで、かなり落ち着いてきているようです。

ここから再度上昇するのか、一時的に調整が入るのかはわかりませんが、「結婚20年以上の夫婦間での居住住居の贈与・遺贈は相続税対象に含めない」という税制改正が検討されているという情報もあり、都心部住宅地では特にこの相続絡みで出てくる物件割合も多いだけに、今後の需給の引き締まりにつながる可能性はあるかもしれませんね。
そんな感じで、ここしばらく都心での土地投資には注意が必要になりそうです。